データ利活用基盤の構築に関するシステム監査

令和5年度 秋期 システム監査技術者試験 午後Ⅱ 問題 問1「データ利活用基盤の構築に関するシステム監査」についてである。

問題文

情報通信技術が進展し,消費者,利用者などのニーズが多様化する中,企業などの組織は,ビッグデータを利活用して経営課題を解決したり,新たなビジネス,サービスを創造したりすることに取り組んでいる。例えば,定量的データだけではなく,定性的データを分析するデータサイエンスの技術を活用した経営戦略策定,市場分析などが挙げられる。このような仕組みを実現するためには,関連する様々なデータを利活用できるプラットフォームとなるデータ基盤(以下,データ利活用基盤という)が必要になる。

一方で,データの収集元になる情報システム,センサー機器などを個別に設計し,配置すると,組織全体として整合せず,データを有効に利活用できないおそれがある。また,パターン認識などに必要な画像データなどに偏りや欠損などが多いと,予測・シミュレーションの結果を誤ることも考えられる。

したがって,企業などの組織では,一貫性があり,正確で信頼できるデータを収集し,保存するとともに,加工,分析したデータを蓄積するデータ利活用基盤の構築が重要になる。また,構築に当たっては,データの品質を維持したり,データのセキュリティを確保したりするなどの統制を組み込むことも必要である。

今後,データ利活用を求められる状況が拡大していく中,システム監査人には,データ利活用基盤が適切に構築されているかどうかを確かめるための監査が求められる。また,監査を行うに当たっては,システム監査人の視点が,例えば,データセキュリティだけに偏ったりしないように留意する必要がある。

あなたの経験と考えに基づいて,設問ア~ウに従って論述せよ。

設問ア

あなたが関係する組織におけるデータ利活用基盤の構築の概要,目的,及びその基盤が必要となる理由について,800 字以内で述べよ。

設問イ

設問アで述べたデータ利活用基盤の構築に際して,システム監査人はどのようなリスクを想定すべきか。700 字以上 1,400 字以内で具体的に述べよ。

設問ウ

設問イで述べたリスクを踏まえて,データ利活用基盤が適切に構築されているかどうかを確かめるための監査手続について,700 字以上 1,400 字以内で具体的に述べよ。

データ利活用基盤の構築に関するシステム監査” に対して1件のコメントがあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です