【G 検定】人工知能の定義
G 検定シラバス 2021 に基づき,人工知能や機械学習の定義を理解する。
人工知能とは何か
「人工知能(Artificial Intelligence)」という言葉は,1956 年にアメリカで開催されたダートマス会議(Dartmouth Conference)において,著名な人工知能研究者であるジョン・マッカーシーが初めて使った言葉である。
「人工知能」が,推論,認識,判断など,人間と同じ知的な処理能力を持つ機械(情報システム)であるという点については,大多数の研究者の意見は一致しているが,「人工知能は何か」については,専門家の間でも共有されている定義は未だない。
人間の頭脳を極限までシミュレーションするシステム
京都大学名誉教授 長尾 真
人工的につくられた人間のような知能,ないしそれをつくる技術
東京大学教授 松尾 豊
人工知能のおおまかな分類
人工知能の有名な書籍である『エージェントアプローチ人工知能』(共立出版)でも,周囲の状況(入力)によって行動(出力)を替えるエージェント(プログラム)として人工知能を捉えている。
このような視点から,人工知能をレベル別に分類する。
- レベル1 シンプルな制御プログラム
- レベル2 古典的な人工知能
- レベル3 機械学習を取り入れた人工知能
- レベル4 ディープラーニング(深層学習)を取り入れた人工知能
AI 効果
人工知能で何か新しいことが実現され,その原理がわかってしまうと,「それは単純な自動化であって知能とは関係ない」と結論付ける人間の心理的な効果を AI 効果と呼ぶ。
人工知能とロボットの違い
簡単にいえば,ロボットの脳に当たる部分が人工知能である。人工知能の研究とは「考える(知的な処理能力)」という「目に見えないもの」を中心に扱っている学問だと考えてよい。