システムアーキテクト試験 午後Ⅱ 問題

システムアーキテスト試験は,14:30 ~ 16:30(2 時間)で行われ,問 1~ 問 3 のうち 1 問を選択し,解答する。

合格論文の条件

システムアーキテクト試験 午後Ⅱ 問題における合格論文の条件は,高度な戦略や技術について述べることでも,数学モデルに基づいた複雑な理論を展開するものでもない。次に挙げるような答案であればよい。

  • 設問で指定された要求事項について論述している
  • 問題文の誘導に従って論述している
  • 具体的なシステムや業務,実施した方策に言及している
  • 指定された文字数の範囲を守っている

合格論文を書く手順

TAC 株式会社の ALL IN ONE パーフェクトマスター システムアーキテクトでは,合格論文を書く手順として「ステップ法」が提案されている。


STEP 1 「章立て」を作る

設問文から章立てを作り,問題文と関連づける

STEP 2 「論述ネタ」を考える

問題文の誘導から素直に思いつく事例を,ブレーンストーミング的に洗い出す

STEP 3 「事例」を選ぶ

論述ネタに整合する業務またはシステム事例を選ぶ

STEP 4 論述ネタを「チェック」する

事例に整合する論述ネタだけを残し,そうでない論述ネタはボツにする。設問の要求や問題文の誘導から外れていないことを確認する。

STEP 5 論述ネタを「展開」し「論述」する

論述ネタに肉付けして,論述への準備を整える。展開の終えた論述ネタから論述する。

過去テーマ

平成21年度 秋期から令和5年度 春期に行われたシステムアーキテスト試験 午後Ⅱ 問題のテーマを以下に示す。

ハイパーリンクをつけたテーマには,筆者が作成した論文(※)を掲載している。

※令和5年度 春期 システムアーキテクト試験の勉強時に作成した論文。なお,試験には合格した。


令和6年度 春期

  1. 人手によってしか実現できないと考えていた業務への先進技術の適用
  2. バッチ処理の設計

令和5年度 春期

筆者は,令和5年度 春期 システムアーキテクト試験を受験した。

午後Ⅱ 問題では,問1の「デジタルトランスフォーメーションを推進するための情報システムの改善」を選択し,論文を作成した。作成した論文は合格水準に達していると評価された。

  1. デジタルトランスフォーメーションを推進するための情報システムの改善
  2. 利用者と直接の接点がない情報システムのユーザーインタフェースの検討
  3. 再利用の容易化を考慮した組込みシステムのアーキテクチャ

令和4年度 春期

  1. 概念実証(PoC)を活用した情報システム開発
  2. 業務のデジタル化
  3. IoT,AI などの技術進展に伴う組込みシステムの自動化

令和3年度 春期

  1. アジャイル開発における要件定義の進め方
  2. 情報システムの機能追加における業務要件の分析と設計
  3. IoT の普及に伴う組込みシステムのネットワーク化

令和元年度 秋期

  1. ユーザビリティを重視したユーザインタフェースの設計
  2. システム適格性確認テストの計画
  3. 組込みシステムのデバッグモニタ機能

平成30年度 秋期

  1. 業務からのニーズに応えるためのデータを活用した情報の提供
  2. 業務ソフトウェアパッケージの導入
  3. 組込みシステムの AI 利用,IoT 化などに伴うデータ量増加への対応

平成29年度 秋期

  1. 非機能要件を定義するプロセス
  2. 柔軟性をもたせた機能の設計
  3. IoT の進展と組込みシステムのセキュリティ対応

平成28年度 秋期

  1. 業務要件の優先順位付け
  2. 情報システムの移行方法
  3. 組込みシステムにおけるオープンソースソフトウェアの導入

平成27年度 秋期

  1. システム方式設計
  2. 業務の課題に対応するための業務機能の変更又は追加
  3. 組込みシステム製品を構築する際のモジュール間インタフェースの仕様決定

平成26年度 秋期

  1. 業務プロセスの見直しにおける情報システムの活用
  2. データ交換を利用する情報システムの設計
  3. 組込みシステムの開発における機能分割

平成25年度 秋期

  1. 要求を実現する上での問題を解消するための業務部門への提案
  2. 設計内容の説明責任
  3. 組込みシステムの開発における信頼性設計

平成24年度 秋期

  1. 業務の変化を見込んだソフトウェア構造の設計
  2. 障害時にもサービスを継続させる業務ソフトウェアの設計
  3. 組込みシステムの開発プロセスモデル

平成23年度 秋期

  1. 複数のシステムにまたがったシステム構造の見直し
  2. システムテスト計画の策定
  3. 組込みシステムの開発におけるプラットフォームの導入

平成22年度 秋期

  1. 複数の業務にまたがった統一コードの整備方針の策定
  2. システム間連携方式
  3. 組込みシステム開発におけるハードウェアとソフトウェアとの機能分離

平成21年度 秋期

  1. 要件定義
  2. システムの段階移行
  3. 組込みシステムにおける適切な外部調達

更新履歴

  • 2022年10月15日 新規作成
  • 2023年2月19日 ステップ法を追加
  • 2023年4月16日 令和5年度 春期を追加

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